1万5000株の中から選び抜かれて生まれた、佐賀のブランドイチゴ「いちごさん」って知ってますか?
赤くて丸くてかわいいフォルムや、甘酸っぱい風味。まさに「人気フルーツの代名詞」といえば、やっぱりイチゴです。そんななか、まさに「理想のイチゴ」として注目を浴びているのが、2018年秋に佐賀県からデビューした「いちごさん」です。そこで、「いちごさん」のPRを担当する佐賀県庁の流通・貿易課の田中沙季さんに、その魅力を聞いてみました!
1万5000株の中から選ばれたエリート「いちごさん」
――まず、「いちごさん」がどんなイチゴなのかを教えてください!!
田中 2018年秋にデビューした「いちごさん」は、佐賀県では「さがほのか」以来、20年ぶりの新ブランドです。佐賀県・JAグループ佐賀・イチゴの生産者が一体となって、7年もの開発期間をかけて、1万5000株もの中から選び抜かれた自信作でもあります。
――1万5000株! すごい数から選ばれたのですね。まさに、イチゴ界のエリートですね。
田中 本当ですよね……。しかも、1万5000株のイチゴの中で「どれが一番おいしいか」を知る必要があったので、数え切れないほどたくさんのイチゴを食べ比べるのがとても大変だったと伺っています。なかには、おいしくないイチゴも混じっていたそうで……。
――開発に携わった方々の並々ならぬ努力の末に生まれたイチゴなんですね……。
見た目、味と香り、果汁。すべてがそろったパーフェクトなイチゴ
――数あるイチゴのなかで、「いちごさん」にはどんな特徴があるんでしょうか?
田中 大きく分けると3つの特徴があります。「眺めてうっとり、かじって甘い。」というキャッチフレーズのとおり、まずは、その見た目が特徴的です。濃い赤い色と円錐形で、まるで絵にかいたような、“イチゴらしいイチゴ”です。
さらに注目なのがその断面です! 中身も真っ赤なので、パフェやフルーツサンド、ケーキなどのスイーツに使うと、すごく“映え”ますね。
二つ目の特徴は、華やかで優しい甘さと香りですね。イチゴを噛んだ時に、ふわっと鼻に抜けるような華やかな香りが広がります。甘味も強いのですが、生クリームに負けないようなバランスの良い甘さと酸味があります。
三つ目は、果汁のみずみずしさ。他のイチゴとは一線を画すほど、ジューシーです。口に入れた瞬間に、じゅわっと果汁が広がって、味わいがより深くなるんです。今年1月に行った、イベント発表会で、「イチゴ好き」というタレントの山之内すずさんに登壇していただいたのですが、「いちごさん」を試食していただき、「びっくりするくらいジューシーで美味しい!」と感動してらっしゃいました。
なぜ「さがほのか」から「いちごさん」へ?
――佐賀のイチゴといえば、「さがほのか」が有名です。なぜ、新たに「いちごさん」の開発に至ったのでしょうか?
田中 理由はいくつかあります。日本全国各地でイチゴのブランド化が進むなか、佐賀県内の農家さんの数が減っているうえ、高齢化も進んでいたので、より収穫量が多く高単価で売れるイチゴを開発したいとの思いから、「いちごさん」の開発がスタートしました。
――農家さんからの反応はいかがですか?
田中 「いちごさん」は、味が良いうえに見映えが良く、「さがほのか」よりも、同じ面積でも収穫量が多いため、農家さんからは「収入も増えた」と喜びの声が寄せられています。
――まさに、作り側にとっても、食べる側にとっても、良いところしかないイチゴということですね。
田中 そうですね!
「いちごさん」が、一番おいしい時期はいつ?
――イチゴにはいろんな食べ方があると思いますが、ズバリ、田中さんが一番おいしいと思う食べ方はどれですか?
田中 そのままパクっと食べるのが一番ですね! 甘味と酸味のバランスを楽しんでもらうためにも、少なくとも最初は練乳などをかけずに、ぜひそのままで召し上がってほしいです!
――ご自身で「いちごさん」を食べるときは、どんなタイミングに食べるんですか?
田中 「今日は頑張ったな」という日は、自分へのごほうびに1パック購入します。おいしいので、一人でも、ペロリと食べてしまいますね。ご家族がいらっしゃる方は、ぜひ家族団らんのときにも食べてほしいです。
――「いちごさん」の旬はいつですか?
田中 「いちごさん」は、だいたい11月後半から5月くらいまで売られています。一番流通量が多くなるのは3月です。ただ、人によって「おいしい」という時期は結構差があるような気もしますね。
たとえば、「出始めの11月ごろのものが味わい深い」という人もいれば、「4、5月の暖かい時期に収穫されたもののほうが、甘味が強くておいしい」という人もいます。また「一番生産量が多い3月が一番」という人もいます。本当に好みはそれぞれなので、ぜひ時期による食べ比べなどもしてみてほしいです!
「いちごさん」はどこで食べられるの?
――「いちごさん」を食べるには、どうしたらいいでしょうか?
田中 現在、東京や大阪、広島、福岡などの都市部のスーパーや百貨店を中心に販売しています。あと、最近は出荷量も増えたので、ケーキやフルーツサンドなどで取り扱ってくださるお店さんも増えてきました。
また、「いちごの日」である1月15日(土)から3月15日(火)まで、東京の表参道で開催しているのが、「いちごうさんどう」というイベントです。表参道のカフェレストラン8店舗とコラボして、各店舗の人気パティシエのみなさんにオリジナルメニューを作っていただきました。
表参道の有名店が参加する「いちごさんどう」
――有名店がたくさん参加してますね!
田中 そうなんです。2022年3月までは、「アニヴェルセルカフェ 表参道」「資生堂パーラー ザ・ハラジュク」「Sincere BLUE (シンシアブルー)」「スパイラルカフェ」「パンとエスプレッソと」で、コラボメニューが楽しめます。
――どれも、おいしそうですね……!
田中 以前は、試食してみて、実際においしいからこそ「買いたい!」とファンになってくださるお客様がいらっしゃったのですが、近年は新型コロナウイルスの関係で、イベントやスーパーでの試食ができなくなってしまいました。そんな中でも、ぜひたくさんの方に食べていただこうと思い、今回飲食店とのコラボを考えたんです。
そのほか、「丸ぼうろ」で有名なお菓子屋さん・北島さんとのコラボや、さが錦の村岡屋さんとのコラボなどで、「いちごさん」を使った商品開発も進んでいます。生のイチゴが出回る11~5月は生で食べていただきつつ、「いちごさん」が収穫できない6~10月は、イチゴを使った加工品を楽しんでいただければと思います。
今後の目標は、日本を代表するトップブランドになること!
――最後に、現在の「いちごさん」の野望を教えてください!
田中 東京都内における「いちごさん」の認識度をアンケート調査したとき、だいたい20%弱だったんです。まだまだだなと感じました。「いちごさん」の認知度を高めて、日本を代表するトップブランドにしていければと思っています。
また、いちごの品種開発は、非常に時間がかかります。今回の「いちごさん」にしても、開発までには7年間かかりました。県農業試験研究センター、JAグループ佐賀、イチゴ生産者が必死に頑張って開発してくださった農作物だからこそ、今後10年、20年と多くの方に愛してもらえるようなブランドとして、育てていきたいですね!
かわいすぎるフォルムとおいしい味わいで、イチゴ界のナンバー1を目指す「いちごさん」。これからも応援よろしくお願いいたします!
「いちごさん」さんに関する情報は……
○いちごさん公式HP https://www.saga-ichigosan.jp/
○いちごさん公式Instagram
アカウント名:@ichigosan_saga