3泊4日の旅行をしたい皆さん! ぜひ佐賀県へお越しを! とにかくヒマな時間がないです
以前、佐賀は交通の便が意外と良いことをご紹介しました。佐賀って案外「僻地」じゃないですよ! 交通の便はいいし、「九州の交通の要所」であることを力説したい! これを受けて、今回は手軽な佐賀県内の旅行プランを紹介します。
私が東京から佐賀へ引っ越してきてから約1年2ヶ月、佐賀は3泊4日の旅行先としては非常に優れているかな、とも思います。そこで、今回は3泊4日の旅行をシミュレーションしてみます。レンタカーで行く場合と、公共交通機関だけで行く場合の2パターンを紹介します。
【3泊4日 レンタカーコース】福岡空港→唐津市(1泊目)→呼子町→伊万里市→有田町→嬉野温泉(2泊目)→鹿島市→太良町(3泊目)→佐賀市→九州佐賀国際空港(福岡空港)
◆1日目
福岡空港から唐津へは高速バス(昭和バス・からつ号)または、福岡市地下鉄空港線で姪浜駅へ→JR筑肥線乗り換え(筑前前原駅・西唐津駅まで乗り入れのものもあり)→唐津駅へ。
この日は曳山展示場(唐津くんちの「曳山」が展示されている場所)→唐津神社→西ノ浜→唐津城程度の観光を午後にし、夜は唐津の美食をどうぞ! レンタカー代を1日分減らすことを念頭に置いています。もちろん、4人いる場合などは福岡空港で借りても電車・バス代4人分とあまり変わりはないのですが、この日は「酒を飲む日」と割り切るといいのでは。
海鮮、焼肉、ステーキ、寿司、鰻、焼き鳥、居酒屋、ラーメン、ピザ、ちゃんぽん、ハンバーガーなど他にも唐津グルメは多数ありますので、グルメサイトでぜひぜひ検索し、お好みの店に行ってください。レベルの高い店が多いです。
◆2日目
この日は「呼子で朝食を食べないでもいいかな」という選択をすることも可能です。もしも前日に呼子名物の「イカの活き造り」を食べている場合、唐津市中心街の「川島豆腐店」の朝定食や、名旅館の朝食を食べる手もあります。ただし、呼子の漁港としての雰囲気や、石畳の路地、そして朝市は一度見るのをおススメします。だったら何を食べるかといえば、波戸岬の「サザエのつぼ焼き売店」です。3月中旬~10月は9:00~18:00の営業で、11月~3月中旬は9:30~17:30なので、朝食としてもいいです。目の前で網焼きをしてくれ、その奥ではイカが干され、窓の向こうには玄界灘が見え、雰囲気抜群です。ちなみにこれが呼子のイカです。
ここを出たら次の観光スポットは、戦国時代、朝鮮出兵のために日本の大名オールスターが築いた「名護屋城跡」(博物館あり)、「七ツ釜」がおススメです。歴史好きの人にとってはたまらない名護屋城跡は、タブレット端末を借りて当時の様子を伝えるVR体験も可能です。周辺には前田利家や伊達政宗ら著名な戦国大名の陣跡も多数残っています。また、2022年春には佐賀県立名護屋城博物館に黄金の茶室が設置される予定です。
ここから伊万里市に向かうのですが、まだ午前であれば、唐津の「鏡山展望台」からの景色を見るのも良いかもしれません。有名な「虹の松原」を大迫力で見ることができます。
ちなみに玄海町には「日本の棚田百選」に入る「浜ノ浦の棚田」もあります。鏡山展望台の代わりにこちら、という手もあります。
西九州自動車道(唐津・伊万里道路)を通って、昼食は伊万里のソウルフードとも呼ばれる「ドライブイン鳥伊万里本店」が楽しい、という声を多数聞きます。「掘りごたつの数世界一」とされる同店。名物の鳥飯の素やタレ、それになぜか季節によっては、クワガタやクワガタの幼虫も売っている不思議な店です。鶏はもちろんですが、スープやカルビ等の牛肉も美味です。
ここから先は、伊万里焼の「窯」が多数集まっている「秘窯の里 大川内山(おおかわちやま)」へ。(もちろん、焼き物が好きな人は唐津での時間を増やして唐津焼の窯の見学ツアーなどもできます。)ここは伊万里焼が買えるだけでなく、まるで中国の水墨画のような山の絶景も見どころです。唐津の地元の名士に「伊万里でどこへ行くといいですか?」と聞いたら、いの一番にここを挙げられました。
ここではアウトレットで通常よりも伊万里焼を安く買えるケースもあります。それでは続いては有田町へ。町おこしのNPOの活躍などもあり、活気と伝統の融合した街です。秋には「秋の陶磁器祭」が行われるなど、大いに盛り上がります。唐津焼、伊万里焼、有田焼、それぞれの特徴は各店舗の人が教えてくれます。
この段階で夕方になっているでしょうから、いざ嬉野温泉がある嬉野市へ! レンタカーであれば25分ですので、それほど時間はかかりません。嬉野温泉は、温泉もありますが、居酒屋やスナック等の歓楽街もあります。我々が泊ったのは「和多屋別荘」。旅行先で仕事をする「ワーケーション」の宿として最高ですよ! と多くの人から推薦され、行ってみました。
◆3日目
和多屋別荘の朝食から始まった3日目ですが、嬉野温泉の名物「温泉湯豆腐」が出ました! 漫画『美味しんぼ』でも紹介された温泉湯豆腐ですが、温泉の成分のお湯に火を入れることでトロトロとし、豆腐の角がなくなり文字通り「豆腐の角に頭ぶつけて…」を言えない状態になりますが、ふんわりとした食感になります。
さて、ここから向かうは鹿島市です。目指すは「祐徳稲荷神社」です。京都の伏見稲荷大社と茨城の笠間稲荷神社とともに、「日本三大稲荷」として知られます。なお、鹿島には日本酒の酒蔵が並ぶエリア(肥前浜宿)もあり事前に予約をすれば、見学できる蔵もあります。
ここからは有明海沿いを進み、太良町に入ったらいわゆる「カキ小屋」がいくつか出てきます。季節によって食べられる素材は違いますが、12月末に「かき焼き 勇栄丸」へ行った時の様子を紹介します。飲食スペースとは別の場所で食材を購入し、それを会計したうえで、有明海を望みながらワシワシと焼いていくのです。これは12月末の様子です。
上記「勇栄丸」とは別ですが、11月上旬、「道の駅太良」にある「漁師の館」では山盛りの名産・「竹崎カニ」をそれはそれはおいしくいただきました。
今宵の宿は、太良の「蟹御殿」。家族で入れる温泉も豊富で、実にホスピタリティ溢れる旅館であり、おいしい蟹が食べられます。私が訪問したのは10月だったため、ハロウィンの飾りつけがされており、ハロウィンコスプレができました。
◆4日目(最終日)
この日は、旅館の朝食を食べてからいざ県庁所在地である佐賀市へ。佐賀市はかなりの「食都」であり、海鮮はもちろんのこと、中国料理・エスニック料理・本格的ナポリピザ・ジンギスカン・ラーメン・居酒屋・立ち飲みバルなどに加え、佐賀の名産物が食べられる居酒屋などもあります。他にも大隈重信記念館(生家)や、佐賀城本丸歴史館のほか、街の各所を張り巡らす水路など見どころはたくさん。
とにかく佐賀市は漁業関係者や農業関係者も多いこともあり、舌が肥えた人が多いため、食事がおいしい! これらの店で時間を過ごし、佐賀城本丸歴史館などまわっていれば、もうそろそろ九州佐賀国際空港ないしは福岡空港へ行く時間になるでしょう。福岡へ行くのであれば、途中、吉野ヶ里歴史公園で遺跡を見るというのも手ですが、九州佐賀国際空港にレンタカーで20分ほどのアクセスの良さもぜひとも体験していただきたいものです。これにて3泊4日、レンタカーコース終了!
【3泊4日公共交通機関コース】福岡空港→唐津市(1泊・翌日昼まで食三昧)→有田町→武雄温泉(2泊目)→佐賀市(3泊目)→吉野ケ里歴史公園→福岡空港
佐賀はバス・鉄道は地方県にしては発展しているものの、やはり都会の便利過ぎる公共交通機関に慣れた方からすれば正直「待ち時間が長いな」などと思うことでしょう。とはいっても、運転ができなかったり、とにかく旅の間は常に酒を飲んでいたいような方からすれば、公共交通機関を使わざるを得ない。
とはいっても、このルートであれば、すべて公共交通機関だけでまかなえます。「NAVITIME」や「JORUDAN」等の経路検索サイトを使い、効率的に動けばまったく問題なく上記ルートは行けます。2泊目は武雄温泉。武雄には有名な武雄温泉楼門や佐賀県立宇宙科学館があります。最終日の吉野ケ里歴史公園は、佐賀駅からJR長崎本線「神埼」で降りれば徒歩約15分で到着します。時間が危うい場合は、JR鳥栖駅まで長崎本線で行き、後は鳥栖から特急に乗れば約20分でJR博多駅まで到着します。あとは地下鉄で福岡空港まで2駅です。
そして我々佐賀県のnoteのスタッフの一人に「鉄オタ」がいます。今度、同氏が考える「最強の佐賀の鉄道の旅」は発表しますのでお楽しみにしていてください!
【オプション:唐津離島めぐり】
さて、ここまで佐賀県の観光地を見てきましたが、唐津市には7つの「島」があります。それらに行く手段もあります。前に紹介した「宝くじが当たると評判」の「高島」は唐津から船と海上タクシーで行くことができます。そして宿泊施設があったり美味しいリストランテのある島もあります。ここでは、「松島」と「馬渡島(まだらじま)」を紹介します。いずれも呼子から船の定期便があります。
◆松島
◆馬渡島(まだらじま)
はい、かくして佐賀県3泊4日の旅行の提案でした。ぜひぜひ皆さん来てくださいねー! 案外観光資源の豊富ないい県ですよ!